乳がんの症状 乳がんの進行とステージ ご存知ですか?乳がん発見の70%は自己検診がきっかけです。

乳がんの進行

乳がんの進行乳がんの場合、がん細胞は比較的小さい時期から乳腺組織からこぼれ落ち、リンパや血液の流れに乗って乳腺から離れた臓器(肺、肝臓、骨など)に小さな転移巣をかたちづくると考えられています。
これらの微小な転移巣が大きくなると症状が出たり、検査で検出されたりするようになり、これを「遠隔転移」と呼びます。

例)肺に転移した場合は「乳がんの肺転移」と呼び、肺にあってもその性質は乳ガンであり、もともと肺から発生する「肺がん」とは異なります。

このように遠隔転移を有する乳がんを総称して「転移性乳がん」と呼びます。乳房に癌が見つかった時点ですでに遠隔転移を有する場合と区別して、手術などの初期治療を行ってから発見される場合を「再発乳がん」と呼びます。
再発乳がんの中でも、手術をした部分だけに再発することを「局所再発」と呼びます。また、癌が皮膚や胸壁に及んでいるためそのままでは手術ができない乳ガンは「局所進行乳がん」と呼びます。

転移性乳がん 遠隔転移を有する乳がんの総称
再発乳がん 手術などの初期治療を行ってから発見された乳がん
局所進行乳がん がんが皮膚や胸壁に及んでいるためそのままでは手術ができない乳がん

乳がんのステージ(病期)

乳がんの進行は「ステージ(病期)」で表現されています。このステージ分類には、しこりの大きさ(T)、リンパ節への転移(N)、遠隔転移(M)を総合的にみて診断する分類方法「TMN分類」と、治療開始後の診断(組織学的所見*)で表現する「Tmn、tmn分類」があります。また、ステージは、I・II・III・IVの4期に分けられています。
*乳がん組織の状態を顕微鏡で観察して、ある一定の種類に分類すること

ステージ分類の種類と目的

TMN分類 手術方法や手術前の治療法を診断する上で利用される
Tmn、tmn分類 手術時の乳がん状態から判断し、手術後のケアや術後予測をする場合に利用

しこりの大きさと判断基準(T)

Tis 非浸潤癌・腫瘤のないパシェット病の状態
T0 腫瘤を認めないもの・触診でわからないもの(しこりが無い)
T1 2cm以下
T2 2.1〜5cm以下
T3 5.1cm以上
T4 a : 大きさに関係なく、胸郭に浸潤している状態
b : 皮膚病変が生じている状態
c : a・bともに生じている状態

ステージ(病期)

乳ガンという診断がついた場合、癌が乳腺の中でどの程度広がっているか、遠隔臓器に転移しているかについての検査が行われます。乳がんの広がり、すなわち乳房のシコリの大きさ、乳腺の領域にあるリンパ節転移の有無、遠隔転移の有無によって大きく5段階の臨床病期(ステージ)に分類され、この臨床病期に応じて治療法が変わってきます。

0期 乳がんが発生した乳腺の中にとどまっているもので、極めて早期の乳がんです。これを「非浸潤(ひしんじゅん)癌」といいます。
I期 しこりの大きさが2cm(1円玉の大きさ)以下で、わきの下のリンパ節には転移していない、つまり乳房の外に広がっていないと思われる段階です。
II期 IIa期 しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節への転移がある場合、またはしこりの大きさが2〜5cmでわきの下のリンパ節への転移がない場合。
IIb期 しこりの大きさが2〜5cmでわきの下のリンパ節への転移がある場合。
III期
局所進行乳がん
IIIa期 しこりの大きさが2cm以下で、わきの下のリンパ節に転移があり、しかもリンパ節がお互いがっちりと癒着していたり周辺の組織に固定している状態、またはわきの下のリンパ節転移がなく胸骨の内側のリンパ節(内胸リンパ節)が腫れている場合。あるいはしこりの大きさが5cm以上でわきの下あるいは胸骨の内側のリンパ節への転移がある場合。
IIIb期 しこりの大きさやわきの下のリンパ節への転移の有無にかかわらず、しこりが胸壁にがっちりと固定しているか、皮膚にしこりが顔を出したり皮膚が崩れたり皮膚がむくんでいるような状態です。炎症性乳がんもこの病期に含まれます。
IIIc期 しこりの大きさにかかわらず、わきの下のリンパ節と胸骨の内側のリンパ節の両方に転移のある場合。あるいは鎖骨の上下にあるリンパ節に転移がある場合。
IV期 遠隔臓器に転移している場合です。乳がんの転移しやすい臓器は骨、肺、肝臓、脳などです。
再発乳がん 乳房のしこりに対する初期治療を行った後、乳がんが再び出てくることを「再発」といいます。通常は他の臓器に出てくること(「転移」と呼びます)を指し、IV期の乳がんとあわせて「転移性乳がん」と呼びます。手術をした乳房の領域に出てくることは「局所・領域再発」と呼んで区別します。

出典:国立がんセンター

乳がんの原因