
乳がんの原因
乳がんは他のがん発生同様に遺伝子の病で、細胞の遺伝子異常の蓄積によって発生することが分かっています。また、発生・進展ともにホルモンに依存している点が乳ガンの特徴です。
正常な細胞が「がん化」するには、がん化を促進する遺伝子(c-erbB-2やc-Ha+rasなど)と抑制する遺伝子が関係しています。このとき、1つや2つの遺伝子変異ではなく、複数の重要な遺伝子変異が蓄積されて「がん化」していくと考えられています。この中でも「c-erbB-2」遺伝子の過剰発現は、乳がんの20〜30%で確認されています。
リスク要因
乳がんの発生・増殖には、性ホルモンであるエストロゲンが重要な働きをしています。これまでに確立されたリスク要因の中には、体内のエストロゲン・レベルに影響を与えるようなものがほとんどです。実際に体内のエストロゲン・レベルが高いこと、また、体外からのホルモンとして、経口避妊薬の使用や閉経後のホルモン補充療法によって乳ガンのリスクが高くなるという根拠は、十分とされています。
| 生理・生殖要因 |
初経年齢が早い、閉経年齢が遅い、出産歴がない、初産年齢が遅い、授乳歴がないことがリスク要因とされています。 |
| 体格 |
高身長、閉経後の肥満が確立したリスク要因ですが、閉経前乳癌については、逆に肥満者でリスクが低くなることが指摘されています。 |
| 生活習慣 |
飲酒習慣により、乳がんリスクが高くなることは確実、また、運動による乳がん予防効果はおそらく確実とされています。その他の食事・栄養素に関しては、脂質、野菜・果物、食物繊維、イソフラボンなどが注目されているものの、十分に根拠が揃っているものはまだありません。 |
| その他 |
一親等の乳がん家族歴、良性乳腺疾患の既往、マンモグラフィ上の高密度所見、電離放射線曝露も、乳がんの確立したリスク要因とされています。 |
出典:国立がんセンター
乳がん増加の原因は?
日本では今、「乳がん」が急増しており、年間約4万人が乳がんに罹っています。乳がん増加の背景には、日本人の食生活の欧米化による肥満や、女性の社会的進出にともなって増加している高齢出産や独身の増加などがあります。

食生活の欧米化により、
肥満の女性も増加

脂肪に蓄えられる
女性ホルモンの量も増え、過剰に

女性の社会的進出等により
独身・高齢出産が増加

乳腺が長期間エストロゲンの
影響を受け発がんが促進
